メールや紙で提出してもらって誰かがエクセルの一覧表に書き込んで管理、なんて業務はまだまだ残っている組織は多いんじゃないかと思ってる。また、こんなのが定型業務だったら、苦労は想像に余りある。
今回は、Microsoft 365 で使える機能を使って、「Formsに書いたら、自動で台帳に書き込まれる」という処理を作る手順をまとめてみました。少し手間を加えるとさらに便利にできるんだけど、今回は初歩の方向けにまずは実現するってことを目的にしてます。
0.ステップ
大まかに、こんな流れです。- 台帳と入力項目を考える
- カスタムリストを作成する
- Formsで入力フォームを作成する
- Power Automate でフローを作成する
- 感想とまとめ
1.台帳と入力項目を考える
すでに使っている台帳があれば、それをたたき台にして作成すればOK。今回は、「この備品買って依頼」を想定してみました。
台帳にはどんな項目が必要で、入力フォームには何が必要かを考えてみます。
項目 | 補足 | 台帳に必要 | 入力フォームに必要 |
---|---|---|---|
買ってほしい備品 | 1行テキスト | 要 | 要 |
単価 | 数値 | 要 | 要 |
数量 | 数値 | 要 | 要 |
参考にしたサイトURL | 1行テキスト | 要 | 要 |
依頼日 | 日付と時刻 | 要 | 要 |
申請者 | テキスト(ユーザー) | 要 | 要 |
ステータス | テキスト(選択肢) | 要 | - |
メモ | テキスト | 要 | - |
それから、ステータスも考えておきましょう。
ステータス | 補足 |
---|---|
10_受付待ち | 申請されたら最初のステータス |
20_手配中 | 申請受けて、手配中のときのステータス |
80_完了 | 手配が完了したときのステータス |
81_却下 | 申請を却下した時のステータス |
2.カスタムリストを作成する
サイトに、カスタムリストを作成する。先ほどの台帳の項目を作ります。
3.Formsで入力フォームを作成する
Formsで作成。申請者や依頼日は不要でOK。誰がいつ登録したかは自動で取得してくれるから、フォームにわざわざ作る必要はありません。
単価や数量は、数字にしたいです。設問の右下…から、制限にチェックを入れると設定できます。
4.Power Automate でフローを作成する
Power Automateで実際に作成します。全体感はこんな感じです。この後、個別に説明します。
4-1 Forms - 新しい応答が送信されるとき、応答の詳細を取得する
どのフォームで送信されたら、どのフォームで書かれた内容を取得するのか、という処理。
1つじゃダメなの?と思われるかもしれませんがお作法だとおもってください。
1つじゃダメなの?と思われるかもしれませんがお作法だとおもってください。
4-2.SharePoint -項目の作成
先ほど取得した詳細を、台帳に記載していく、という処理。
カスタムリストのどの項目に、Formsのどの項目の値を入力するか、を設定していく。
ステータス欄の初期値は設定、メモ欄は空白のままで。
依頼日欄には、Submission time、依頼者欄には Responder's Email を選択。
名前を付けて保存して、実際のFormsから登録して、正常にカスタムリストに書き込まれるか確認しましょう。
これで完成!
5.感想とまとめ
このあとは、Formsの回答URLを案内すればいつでも利用できます。依頼を受けて作業する方は、作業のたびにSharePointカスタムリストのステータスを選択し空変更すればよいだけ、です。
これをまずマスターしてしまえば他の業務にも応用も効きます。同じような業務がある、なんて場合はこれだけラクになるかもしれません。
今回紹介したフローは初心者向けの基本中基本ともいえます。慣れてくれば「依頼者へステータスが変わったことを通知する」「承認処理を組み込む」「Formsでファイルを添付したらリストの添付ファイルとして保存する」なんてことも可能です。
これらも随時紹介していきます。
0 件のコメント:
コメントを投稿